世界の軍事力「ドルを武器とする戦争」2
2018年 09月 05日
(《世界の軍事力「ドルを武器とする戦争」1》からの続き)
金の枢軸に注視
ロシア・トルコからブラジル・イランまで、独立した評論家は、現在の通貨危機の圧倒的な要因が米国FRBの量的緩和(QE)政策の逆転にあることで、一致しています。
投資銀行家そしてリスク マネジャーとしてジム リッカーズが指摘するのは、、、現実的な目標だけのためとされたQEは、FRBが全世界に対して通貨戦争を宣言する(一兆ドル規模でUSドルが自由に印刷される)ことを実は表していた、、、ということです。
これによって、増え続ける米国の負債は減価されたことになり、したがって外国の債権者には安くなったUSドルで返済されました。
今、FRBは劇的に逆コースを取りました、、そして量的緊縮(QT)に総力を注いでいます。
もはや、トルコ・ブラジル・アルゼンチン・インドネシア・インドのような新興市場に流れ出るドルはありません。
FRBは新規債券購入を止めました。
米国財務省は新規国債を発行しています。
このように、QTは世界的規模での、重要な新興市場に対する取引での戦争を目指し、新しい規範=USドルの武器化《weaponization of the US dollar》=を分かりやすく示しています。
ロシア・支那・トルコ・イラン=ユーラシア統合に与した主要プレーヤーのほぼ全員=は、USドルの支配から徐々に抜け出すために金を買っています。
JPモルガン自身が一世紀以上前に、金貨を鋳造したとき
『金はマネーである。他はみんなクレジットだ』
と言いました。
しかし通貨戦争は金を巡ってではありません;
USドルを巡ってのものです。
今まだ、USドルは、外の宇宙からの計り知れない訪問者のようです、、それは
大きなレヴァレッジ;
危なっかしいデリヴァティブの銀河;
QEのドル印刷計画、、
に依存し、金はその真の重要性を認められていません。
この状態は間も無く変わります。
ロシアと支那は金をたくさん買っています。
ロシアは米国債をひとまとめに売り払いました。
そして、BRICS諸国が2000年(平成12年)代半ばから議論してきたこと=USドル支配下のSWIFTに代わる支払いシステムの構築推進=は、今実行に移されています。
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欧米やEUの政府官僚の頭の中にはこの絵がいつも浮かんでいるような、、
平成に入ってからでしょうか、、、数学科卒業生が銀行・証券会社に一杯就職していると聞いたのは、、、そして数理ファイナンスとか金融工学とかいろいろ騒がれ始めたのは。。。
デリヴァティブとはどういう微分係数なのか、、、レヴァレッジとは梃子の原理を指すのか、、、クレジット デフォルトとは信用停止、、、などなどまるでわからないすごい言葉が飛び交っていました、、、全く宇宙人が喋っているようなものでした。
株価の変動は、ブラウン運動とみなして、、、ブラック ショールズ方程式によって、、、というようなことを教えてもらったのもこの頃でしたか。。。
そしてリーマン ショックが2008年(平成20年)でした。
(振り返れば、なんともユダヤ的なことどもでした。)
結局、宇宙人は新手の詐欺をしていたということですか。
それからデフレを回避するとしてQEでしたね。
「スプートニク」2016年(平成28年)12月27日の記事『金の枢軸』
《https://sputniknews.com/radio_double_down/201612271049033916-the-axis-of-gold/》
によれば、ジム リッカーズは「通貨戦争と滅亡への道」の著者。
リッカーズは、『金の枢軸』と彼が呼ぶロシア・支那・イランは世界最古のマネー=金=で取引することによって、USドル支配の金融システムをうまくすり抜けることができる、と指摘しています。
(《世界の軍事力「ドルを武器とする戦争」3》へ続く)
by ymmatheb
| 2018-09-05 07:57
| 時事
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