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オラ イェイロ 「ようこそ 高貴な方」

オラ イェイロ の「ようこそ 高貴な方」(Ave Generosa, SATB, 2017(平成29))の練習が始まったので、いろいろメモしておきます。

generosus は寛大なとか高貴なの形容詞。generosa で女性だから、マリアを指すのでしょう。


Ave Generosa

Ave, generosa,          アヴェー=ゲネローサ
gloriosa et intacta puella,    グローリオーサ=エトゥ=インタクタ=プエルラ
tu pupilla castitatis,       トゥー=プーピルラ=カスティターティス
tu materia sanctitatis,      トゥー=マーテリア=サンクティターティス
que Deo placuit.         クェ=デーオー=プラクイトゥ

generosa は英語圏で歌われているのはジェネローサと言っています。geがジェになるのは英語訛り(?)ですね。あとは、英語が母語だとDeoはディオあるいはジオに聞こえる音になります。
独語圏ではgenerosaはお約束ですね、ゲネローザと言っています。ラテン語ではsaはザにはならないのですが、ドイツ語訛り(?)ですね。
ソロでジェネローザと歌っているのがありますが、どこの国の方(女声)でしょうか。
lla はエルが二つで、二つ読みますから、ルラと書きましたが、ほとんど「ッラ」に聞こえるようです。
ラテン語的には、上のような発音になると思われます。ーは長母音を示しています。Deoは辞書にこれそのものが載っていないので、格変化から類推しています。
あとは、et intacta は エティン・・ と続く(リエゾンする)ことになります。

例によって、単語の意味を追って見ましょう。ラテン語は語順が関係ないので、これで分かるはず、、でしょうか。

ようこそ=高貴な方(女性)
栄誉ある=そして=けがれのない=少女
あなた=後見人の保護下の少女=純潔な
あなた=機会=神聖な
できる=神=喜ばれる


この詞は、けがれなき乙女マリアが、神聖な機会を得て、神に喜ばれることができ、人の世にあってもっとも高貴な存在に高められたことを歌います。
これには、やはり高貴な存在となったことを、玉座によって表した絵が、最もふさわしいのでは、、、
オラ イェイロ 「ようこそ 高貴な方」_d0364262_13061874.jpg

(H30.4.2 追記)なお、オラ イェイロ のサイト《http://olagjeilo.com》で、今この曲を聞くことができます。楽譜も見れます。

(H30.8.7 追記)イタリア式の発音をするには、geーがジェ(舌を歯裏につけて出す)、ーsaがザ、、、これでOKです。イタリア式が多いとのことで追記しました。


オラ イェイロ 「ようこそ 高貴な方」_d0364262_12301731.jpg


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関連:
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発声練習(その十一)》   《ある一日 1》「合唱祭」
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ハーモニー 第一 1》「発声練習(その十六)」 《ハーモニー 第一 2》「音取り」
ハーモニー 第一 3》「発声練習(その十七)」 
ハーモニー 第一 4》「発声練習(その十八)」
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Commented by 群馬のイエイロの曲 愛好家 at 2018-09-10 09:20
群馬のイエイロの曲 愛好家です。
pupilla castitatisにおけるpullilaの意味は、今でも医学用語で頻繁に利用される言葉で、瞳=ひとみ(正しくは瞳孔)のことですね。
したがって、この文章は「あなたは純潔なる瞳を持つ人」
materia sanctitatis はmateriaもいまでも科学用語として存在するmaterialのことで、聖なる物=キリストを宿した方=医学的には子宮を意味するはずですね。聖杯が何を意味するのかをめぐる幾つかの映画で、有名なったことばです。
したがって、この文章は「あなたはキリストを宿した方」となると思いますがいかがでしょうか。
Commented by ymmatheb at 2018-09-10 18:51
ご指摘ありがとうございます。

プピラは、英語のpupilの語源ね、、、と済ませて、瞳の方は気にしませんでした。
今も生きて使われているとは、、知りませんでした。
少女漫画からリカちゃん人形まで、、思えば、少女と瞳が同語というのは、納得してしまいますね。

ところでこの二語は、マリアの高貴さそのものを表す大事な言葉だと思います。
というのも、神に選ばれて、処女懐胎という奇跡をなしたマリアが、いかに純潔な乙女であったかを示すものだからです。
高貴さもここから生まれるわけですが、後見人のもとで育った娘というのは、厳格に育てられ、男などと口をきいたこともない、、、というのをプピラで表しているのではないでしょうか。
そんな風に思って、当時の家族制度は良く知らないのですが、あえて長い訳を書きました。
当時の人々にとっては、父の監督下、ということでパッと分かることだったのでしょう。
そして純潔であると。。

マテリアはご指摘の通りと思います。
ただ少し、言い訳を書かせていただくと、中世から近世あたりの、表現がなんとも露骨というか、身も蓋もないというか、、牧畜民の言い方が、馴染まないことがよくあります。
『子宮』は『子宮』で良い、、、ということもあるでしょうが、ラテン語の和訳を何故作っておくかというと、歌うときに頭の中を流れるイメージが、やはり歌詞に即したものであることが大事と思われるからです。
口だけでは表現できないのですね、、、心から思っていないと。。。
そこで、やはり意訳になるかもしれませんが、歌っているときに、美しく、情を込められる言葉を持っていたいわけです。
それで、上のような言葉をあえて、当てています。

イェイロ、、、良いですよね。
歌詞は昔からのものでも、曲は新鮮で美しく素晴らしいです。
初めて楽譜を見たとき、グジェイロって誰?なんて言ってました。
ありがとうございます。 (九天)
Commented by ymmatheb at 2018-09-10 19:00
追記です。
聖杯については、レフトフックからの記事をブログで紹介しています。
これで相当わかるのですが、例のマグダラのマリアの伝説と合わせて、調べたいと思っています。
Commented by 高橋英男 at 2025-09-18 14:27
水嶋良雄先生の「グレゴリオ聖歌」をお読みになったことがありますか? g s の発音については、このサイトで述べられているのとは異なることが書かれており、その理由も明確に書かれています。読まれていて、あえて書かれているのならば、それ以上は考え方の違いなので申し上げません。
 とは言え、「fugio」「agimus」「unigenitum」「genitum」「regina」などどうお読みなのか気になります。
Commented by ymmatheb at 2025-09-24 09:47
コメントありがとうございます。読んだことはありません。発音は演奏を聞いたり、CDを聞いたりした口マネ、そして指導者の方の指示でやっていました。そして、イギリスと欧州の西、東と、違うところがあって面白いと感じているくらいでした。gsはどんな発音になるのでしょうか?
私が買ったラテン語の辞書は発音記号的なものは一切なく、ローマ字読みで大丈夫としてあったと思います。(レキシコンでしたか)かなりいい加減なことになっていたのでは、と思います。
by ymmatheb | 2018-02-26 23:00 | 合唱・発声練習 | Trackback(612) | Comments(5)

わからないことを理解できるまで追求します。数学と合唱ではできるまで。


by 九天
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