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発声練習(その十二)

(《発声練習(その十一)》からの続き)


二月の最初の日曜日に、合唱祭がありました。
自分としては、このステージは悪夢でした。一曲目、、なんと、上がりきったGのところで二回も声が裏返ったのです。穴があったら、いやいや、なくても掘って掘って掘りまくって入りたい。血の気が引くとは、、この時のための言葉だ、、と、そんな状態でした。
今、二週間以上たって、ようやく穴から出て、振り返る気になったところです。

こわごわと、録音を小音量で聞いて見ました。ムムム、録音ではよくわからないぞ。。。一安心。。。
思うに、裏返りの原因は、この日の朝から会場に出発するまでの間、発声練習やら歌う練習やらをしすぎたせいだと思われます。
前回、昨年十月のステージの時は、会場での練習まで何もせずに行きました。そこで声がよく出ないので、ウォームアップのため、座席から抜け出して、人気のない階段で発声練習したのでした。
しかし、今回は逆に、発声練習をしすぎたのでしょう、、、
ひとつ学びました。ウォームアップにも適量があると。

また、一曲目は暗譜が完璧とはいえませんでした。そして、最初から譜面を追い始めてしまい、音がない砂漠の真ん中で歌っているような、心もとない孤独感で、不安になり、明らかに声も動揺していました。
やはり暗譜は完璧にしないといけません。自信を持って砂漠で一人でも歌えるようにしておかなくてはダメです。


合唱団に入れていただいて、丸一年以上が過ぎましたが、昨年の十一月から今回のステージまでは、一種のスランプのようなものだったのでしょう。
中高の運動部の経験でも、一年くらいは無我夢中で練習して、筋肉がつくのに応じて、その分うまくなって行きます。しかし、フォームが本来的に正しくなかったり、動き方が自己流だったりすると、スランプがやってきて、なんとか修正して、またうまくなってゆきます。
数学では、人に言われたのか、読んだのか忘れましたが、本は100ページ読んでから、というのがあります。本当に理解していないと、100ページは読めないということ。また、その内容が分かったと言うには、100ページは読んでから言いなさい。といった意味だったと思います。本当に理解して行かないと、手も足も出なくなって、全く進めなくなるものです。
歌うことでも、似たようなことが起こるのだと思います。
今回のステージをスランプの底にしたいものです。


さて、三日前の練習で、ボイス トレーナーの先生によるレッスンの時に一つ気づかされました。
イーエーアーオーウーと発声する練習がありますが、音程は同じで、と指示されます。
この時、エーアーあたりで音程が下がると注意され続けてきました。顎は動かさなくても、口の中で舌が動いてしまうので、その分下がってしまうのです。
この日の先生の一言--------下がるんだから、上げて出せばいいでしょ。
これで、目が開かれました。。。。イエアオウだって立派な歌詞ではないか。今まで歌詞を言葉で言おう言おうとしていなかったか?小学生の頃、大きく口を開けて、チーチーパッパ、、、とやらされていた癖が、直っていないのでは。。。。歌詞を歌うのではなく、音程を歌わなくては。口の動きは、望みの音程に乗せて歌うために動かすのだ。。。。
下がり気味になるエアのところを、意識してイの音程に合わせて上げて発声すると、、、、、できました。長いこと注意され続けた問題が、解決しました。

これは、歌うとき、きっといつも無意識にやってしまっていたことですね。
歌詞を音符に乗せて歌うこと、音程は音符が絶対で、歌詞を口任せで歌ってはいけない、、、、のですね。まあ、初心者としては、仕方がありませんでした。

以上で、長かったスランプも最後に明るい光をさしていただき、出口が見えてきました。
ちょっとしたことができるようになること、、これがスランプ脱出の大きなきっかけになります。
いろいろ悩んだり、苦しんだりしましたが、また前進できるでしょう。

ところで、今、練習中の三善晃:嫁ぐ娘に 4,5 はパートが S,MS,A,T,Br,Bs に分かれ、さらにその中がいくつかに分かれます。
そこで、人数の関係上、Br に入りました。ボイストレーニングの個人レッスンで、先生にそのことを伝えると、では、この音域を練習しましょう、と。
ところが、出ないのです。最初に指示された音が、、、、喉に厚い膜があるような感じで、音がスッキリ出てこないのです。上に上がるにつれ、だんだんと普通に出てきます。
自分はなんとなくテナーだと思ってきましたが、やはり低い方は出ないようです。男性的な、魅力ある低音にも惹かれてきましたが、ないものねだりでした。

この日の練習の最後に女声の方から、男声はチョコレートを頂きました。私は、美しい声をいつも聞かせて頂いているソプラノの方から渡して頂き、感激です。。。
西洋人のやることなぞ、、、、というのは全く忘れ、、、、なぜか、嬉しい気持ちが続くのは、、、良いですね。


by ymmatheb | 2018-02-21 21:52 | 合唱・発声練習 | Trackback | Comments(0)

わからないことを理解できるまで追求します。数学と合唱ではできるまで。


by 九天
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