ニューオリンズ・デトロイト・サンファンを通して見たラスべガス大量殺戮 3
2017年 10月 08日
ニューオリンズ・デトロイト・サンファンを通して見たラスべガス大量殺戮 2 の続き
『『アメリカ人』の間に真の社会的稠密性がないことは、金持ちの階層は自分たちの
仲間(人種がどうであれ)に恩義を感じないことを意味しています。』
金持ちが持っている文化を指導する力はほぼ絶対的とも言えますが、マスコミと教育の手段を支配することで維持されています。そして、自己礼賛を身につけた資産所有貴族が、人間の言語ーー事象と知識を説くために発達した言語ーーを腹立たしい正反対のものへと、曲げられるようにしています。
支配者は、脱工業化と金融メルトダウンの巨大な転置と被害を、『創造的破壊』と説いていますーーこれは実は、資産のない人々の生計は破壊しますが、大資産家にとっては好機創出のエンジンです。
支配者は、災害につけこむショックドクトリンの扱いはお手のもので、外国侵略にあたっては衝撃と恐怖を展開し、経済と国々全体の破壊を称賛することを、得意にしています。
支配者は、血が流されるや、投資と利益のための新しい好機が生まれたと、満足げに眺めています。
ほとんどのアメリカ人は、この野蛮人(支配者)についての論説を受け入れ吸収しています。
むき出しの社会契約だけがアメリカ人を、主に人種(ほとんどのアメリカの白人にとって、『アメリカ人』とは『白人』を意味します)に基づいて、結びつけます。
『アメリカ』(白人政治形態)の一部として考えられていない米国住民ーー黒人、褐色の肌の人、ネイティブ・アメリカ人ーーの社会的きずなは、弱いか、存在しないか、否定的な(敵意を持つ)ものです。
だから、米国において、白人政党がいつも存在して来ました。白人政党の大衆組織原理は白人至上主義です:過去半世紀の間の共和党を見てください。
白人の政党に投票することは、黒人の人々のみせかけの社会的稠密性を捨て去ることですーーそして黒人たちが共和党員に投票するよう求めることも。
しかし、民主党員たちも黒人とあまりに近くならないように注意しています、たとえ民主党の唱導者がアフリカ系アメリカ人であってもです、それはバラク・オバマがホワイトハウスにいた八年間で分かります。
注 1 ショックドクトリンとは、カナダのジャーナリストのナオミ・クラインが2007年(平成十九年)に著した本。「真の変革は、危機状況によってのみ可能となる」と述べたシカゴ学派のミルトン・フリードマンを批判、こうした主義を『ショックドクトリン』と呼び、現代の最も危険な思想とみなす。
天安門事件、ソ連崩壊、アメリカ同時多発テロ事件(911)、イラク戦争、スマトラ島沖地震による津波被害、ハリケーン・カトリーナといった、政変・戦争・災害などの危機的状態を挙げ、『惨事便乗型資本主義』(『惨事活用資本主義』、『災害資本主義』、『火事場泥棒資本主義』)はこれにつけこんで、人々がショック状態や茫然自失状態から自分を取り戻し、社会・生活を復興させる前に、過激なまでの市場原理主義を導入し、経済改革や利益追及に猛進して来た、という。
注 2 衝撃と恐怖については バーニー・サンダースは帝国の貪欲さを振り落とせない 2 を参照。
by ymmatheb
| 2017-10-08 11:17
| グレン・フォード
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