フェイク史観の芽?
2018年 02月 12日
ウェブで見かけた記事で、気になるものがあったので、メモします。
《http://agora-web.jp/archives/2031004.html》
ここでは、欧米列強の海外植民地経営は、大損だった。
啓蒙思想に基づく、文明化の使命が植民地経営のリスク負担を補っていた。
と、論じられています。
これは、欧米白人が時々出してくる、海外侵略・植民地化を正当化する理屈と同じです。
過去には、こんなのがありました。
・アメリカ大陸では、もともと住んでいた民族は、ヨーロッパ人と接触して、免疫のなかった病原菌によってバタバタ死んで行った。(病原菌の知識のなかった、免疫をたまたま持っていた)ヨーロッパ人が、もともとの民族を虐殺したりする前に。
・神の教えを広め、自分が犠牲となっても、キリスト教徒を増やした。
などがすぐ思い出されます。
まず、ラス カサスの「インディアスの破壊についての簡潔な報告」を見てみれば、損も何もありません。侵攻の実際が分かります。
ユーラシア大陸でコケイジャン(アーリア人・白人)が繰り返し行ってきた、侵攻・虐殺・奴隷化が、海外に舞台を広げて行っただけなのです。
白人にはアジア人などは人間に見えなかったことは、会田雄次の「アーロン収容所」をみれば分かることではないでしょうか。
南米の銀山、アフリカの鉱産物、東南アジアの香辛料、等々、、、、どれだけの利益を産んだのでしょうか。寒冷地ヨーロッパが富裕に暮らせるようになったのは、何のおかげであるか、を考えてみると良いでしょう。
今、流布している「歴史」はヨーロッパ白人によって監修されたものです。
隅々に至るまで、すべてが西欧中心です。
上の記事の前半は、その正当化に沿う以外の何物でもないと思えます。
悲しいことに、白人による植民地支配や奴隷支配を受けていると、まるで白人のような考え方が身に付けさせられてしまうことがあります。
そう、視点がまるで白人になったかのようなことを、自分の考えであるかのごとく出してしまうのです。
フェイク白人といっても可笑しくないような状態にされてしまうのです。
そして白人の歴史観を補強するようなことさえ、意識してかしないでかやって行きます。
上の記事の後半で、日本は海外に植民地を経営したことはないと言うのには、賛成できます。
新領土でも、同じ国民として、経済的・文化的に並べるよう努力しただけです。
むしろ、本土外の方がある意味で恵まれてさえいました。
日本は侵攻・虐殺・奴隷化のプロセスによる植民地獲得をしたことがないので、欧米の植民地とは全く違います。
by ymmatheb
| 2018-02-12 16:25
| 時事
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